消費税減税の財源は、超富裕層と巨大企業から~消費税は廃止し、新型物品税の導入を検討すべきです~

2026年の特別国会が7月24日で事実上閉会しました。髙市首相にとって初の150日以上の国会は、自民党が衆議院で戦後最多の議席を獲得した状況下で行われました。政府提出法案64本のすべてが成立しました。国民にとって関心が強かった皇室典範の本格改正などが成立する一方で、野党やメディアからは「国会軽視」「数の横暴」との批判が相次いだ異例の国会でした。

7月の各メディアの世論調査では内閣支持率は急落または支持・不支持が逆転しました。とりわけ皇室典範改正に批判が強く、「評価する」は19%しかなく、女性天皇を「認めるべきだ」は72%にのぼりました(毎日)。また、物価高への対応を「評価する」は22%、「評価しない」は57%に達しました(朝日)。

国会閉会後の大きな宿題は「食料品の消費税減税」です。髙市氏の悲願でもある食料品の消費税減税は先の総選挙の公約として浮上しました。8月の上旬にはとりまとめるとのことですが、課題は山積し簡単にことは進まないでしょう。

高市政権が赤字国債の増発の方向性を「骨太の方針(経済財政運営と改革の基本方針)」原案で示しました。その途端、市場では、財政の悪化を見越して国債が売られ、国債価格は低下し長期金利は30年ぶりの高水準に上昇しました。また、円安は40年ぶりの異常な水準になり、その結果、輸入品の価格は上昇しイラン戦争による原油高と相まって、物価高に拍車をかけています。いわゆる「高市ショック」と呼ばれているものです。

食料品の消費税減税の財源を赤字国債で賄おうとすると、国債の信任はますます低下し、円安はさらに加速することは自明の理です。減税→円安→物価高という負のスパイラルに陥ってしまいます。さらに、食料品を多く支出する富裕層の方がより減税の恩恵を得られるという矛盾もはらんでいます。

そこで、食料品の消費税減税を実施するならば、その恩恵をよりたくさん受ける富裕層に対する課税強化を行うべきです。さらに切り込んで、「富の一極集中」の是正に取り込むべきです。所得税の累進課税の強化、金融所得の総合課税化、相続税の累進課税の強化、住民税の累進課税化などいくつも考えられます。また、巨大企業に対する課税としては、法人税の累進課税化が考えられます。これは、行き過ぎた超富裕層や巨大企業への課税を当たり前にするだけで、決して行き過ぎた課税強化ではありません。

それと併せて、消費税を廃止して新しい形の「物品税」を導入してはどうでしょうか。消費税が導入される1989年までに課税されていたもので、高額な贅沢品を購入したときにかかる税金で「物品税」というものがありました。これなら、お金持ちほど多く税金を払うようにできているので、庶民ほど負担の大きい現在の消費税とは真逆です。

例えば、一定額以上の宝飾品、貴金属、名画、乗用車、超高級マンション、投資のための金(ゴールド)やサービスなどです。日常生活に必要のない贅沢品は、現行の消費税の税率10%を越える、20%、30%といった税金をかけてもよいのではないでしょうか。