月別: 2026年3月

予算案を修正しない慣習いつまで続けるの?野党の意見もしっかり聞き柔軟で、建設的な国会運営をしてほしいものです!!

3月27日に2026年度予算の成立の遅れを補う8.6兆円の暫定予算案が衆院に提出されました。解散総選挙での歴史的勝利の自信なのか、今回の予算審議は高市早苗首相が「年度内成立」に強くこだわりました。

予算通過を急ぐあまり、衆議院での予算の審議時間は59時間しか取らず、2000年以降で最短の審議時間となりました。通常は70~80時間とされる審議時間が大幅に短縮されたため、野党からは「異例の短時間審議」として懸念の声が上がりました。その結果「審議の形骸化」が際立つ格好となりました。

26日の「報道1930」(BS-TBS)は、「予算案の修正をしない、何のための国会審議か」として、日本の国会審議のあり方を取り上げました。その一例として指摘したのが「予算案を修正」しない日本の慣習です。日本では「戦後5回」しか修正した経験がないのに対し、ドイツ議会は今年度予算だけで1300か所以上の修正があった、という内容でした。ドイツの審議時間は「無制限」で、夜通しでも納得するまで議論し、さらに記録はすべて公開されることになっています。

日本のように省庁の官僚が与党と事前調整するのではなく、与野党すべてが「担当議員」を指名して、そろって各省庁に行き「予算案を1行ずつ職員と議論する」というのです。そして、各党には省庁別予算に精通した専門議員が存在するというシステムをとっています。そうすることによって、「黒字財政」を維持しながらも、デジタル化や気候変動対策などの重点分野には積極的に投資する「選択と集中」を実践しています。「審議のレベル低下」が嘆かれる日本の国会とは、大きな違いです。

高市政権発足直前に公表された自民党・日本維新の会の連立政権合意書では、自維連立政権の役割について「戦後80年にわたり、国のかたちを作り上げる過程で積み残してきた宿題を解決する」とうたっています。そのうえで、安全保障改革、インテリジェンス(情報収集・分析)機能の強化、スパイ防止法の制定、外国人政策の厳格化など、これまでの自公政権では見られなかったような保守色の強い政策メニューが並んでいます。

高市首相は、自維連立政権がこれら「国の根幹にかかわる重要政策の大転換」を図っていくことに関し、「決して右傾化などではなく、普通の国になるだけだと私は考える」と語りました。

米国とイスラエルのイラン攻撃に端を発する戦争の影響は、原油や天然ガスの高騰につながり、ガソリンだけでなく、ありとあらゆる製品の高騰につながっています。さらに円安とインフレが私たちの日常に悪影響を及ぼしています。円安は輸入価格を押し上げ、原材料やエネルギーコストがインフレ圧力を高めます。

特に原油・天然ガス・小麦などの一次産品の価格は為替の影響を直接受けるため、食品価格や光熱費を通じて家計に波及します。輸入依存度の高い日本経済では、円安=インフレ加速要因として作用する構造が強固です。

安全保障改革などの国論を二分する課題には丁寧で国民が納得するような対応を、また、原油高や円安のような喫緊の課題にはスピード感をもって、柔軟で建設的な国会審議をしてもらいたいものです。高市政権の本質が問われています。

髙市首相、食料品の消費税減税の公約を守ってください!!~物価高はどんどん進んでいます~

2月8日投開票が行われた総選挙は、髙市早苗首相が率いる自民党が単独で総定数465の「3分の2」を超える316議席を獲得する歴史的な勝利を収めました。参政党やチームみらいも躍進しました。

その一方で、中道改革連合は議席を118減らす大惨敗で、中道結成を主導した旧立憲民主党の安住淳共同幹事長、党創設者の枝野幸男氏、小沢一郎氏、岡田克也氏など重鎮が落選しました。

自民党は小選挙区全289選挙区のうち249選挙区を制し、議席占有率は86.2%に達しました。旧民主党から政権を奪還した2012年衆院選で記録した79.0%を超え、1996年の小選挙区比例代表並立制導入以降最高を更新しました。自民党の小選挙区の得票率は49.2%。票差以上に議席差がつきやすい小選挙区制の特性が自民の議席占有率を押し上げたことがうかがえます。

その一方、中道改革連合の小選挙区の得票率は21.6%でしたが、獲得議席はわずか7議席で、議席占有率は2.4%にとどまりました。中道改革連合の候補者に投じられた票のうち、小選挙区の議席に結びつかなかった「死票」の比率は95.5%に達しました。この結果は、小選挙区制度という制度そのものに大きな欠陥があると言わざるを得ません。民意が反映される選挙制度のあり方も今後の議論が待たれるところです。

さて、自民党はその選挙公約で、『食料品を2年間に限り消費税対象としないことについて、「国民会議」で財源やスケジュールなど実現に向けた検討を加速する』としました。チームみらい以外の政党が、消費税について、減税や廃止を訴えました。そのことにより、物価高対策の争点は非常に不鮮明となりました。自民党の選挙戦略が的中しました。

3月8日、ニューヨーク原油先物市場で、テキサス産軽質油(WTI)の価格が一時1バレル(159㍑)=111ドル(1ドル158円として17,538円)台、1㍑当たり110円という高値に達しました。これは、2022年7月以来の約3年8か月ぶりの高値です。この価格上昇の背景には、中東での緊張が高まっている状況があり、イランの報復攻撃が中東全域に拡大していることが挙げられます。

トランプ米国大統領の国際法違反のイラン攻撃と長続きする円安で、物価はますます高騰することが懸念されます。消費税の減税は焦眉の急です。財源や実施時期などを議論する舞台となるのは、超党派でつくる「国民会議」に任せ、2月26日夕に初会合を開き、夏までに「中間取りまとめ」をする方針ということです。ただ、髙市政権は食料品に対する消費税減税に反対する一部野党(参政党や日本共産党)の参加を認めず、「国民会議」とは名ばかりだとの批判もあります。特に代替財源の確保策など山積する課題解決に向けた議論が深まっていません。国会で首相は野党から解決の具体策を問われても、早期実現への意欲を繰り返す一方で「(超党派の)社会保障国民会議で議論する」の一点張りです。

髙市首相は国民会議での議論に丸投げするのではなく、国民がわかるように国会の場で議論を尽くし、スピード感を持って法案を作成して、一刻でも早く食料品の減税を実施することを望みます。髙市首相、食料品の消費税減税の公約を守ってください。