商売の極意は「始末」「才覚」「算用」~「わろてんか」を観てなるほどと思った教え~

私の気分転換の1つがNHKの朝ドラを見ることです。もちろん朝8時から始まるのでDVDに毎日録画しています。忙しいときは、1週間まとめて見るときもあります。

今年前半の有村架純主演の『ひよっこ』はドラマの流れも、主題歌の桑田佳祐作の「若い広場」も、ものすごくテンポが良く視聴率の尻上がりでした。

その後を受け、10月から始まったのが『わろてんか』です。この物語は、吉本興業の創業者・吉本せいがモデルとなった実話です。明治後期の大阪を舞台に、「笑って生きる」ことこそが自分の人生の希望だと信じるヒロイン・藤岡てん(葵わかな)が、夫の藤吉(松坂桃李)とともに、笑いを商売にするために奮闘する姿を描くストーリーとなっています。

藤吉は、米問屋の跡継ぎになる設定でしたが、物語が進むと米問屋もなくなる羽目になりますが……

その米や問屋の家訓について藤吉の母親役・啄子(鈴木京香)が語るシーンに共感しました。

かの米問屋の額に書かれてある「船場の商人」の教えについて、鈴木京香が松坂桃李に語るシーンです。

その教えとは「始末」「才覚」「算用」です。

「始末」とは、節約のことではない。ムダな出費をするのではなく、必要なときに生き金を思いっきり使うということだす。

「才覚」は、どこに商いの商機があるか見極め、誰もやらないことをやること、あんたの「団子」や「カレー」だす。この「団子」や「カレー」はドラマを観てない人にはわからないかもしれませんが……

「算用」とは金勘定をすることではのうて、帳尻を合わせることや。損して得取れいうこと。

「始末」と「ケチ」は違う。これがホンマの「始末」の極意だす。

こんな件があります。今でも、通用するカタカナ用語の「マーケティング」に通じるものではないでしょうか。