2月8日投開票が行われた総選挙は、髙市早苗首相が率いる自民党が単独で総定数465の「3分の2」を超える316議席を獲得する歴史的な勝利を収めました。参政党やチームみらいも躍進しました。
その一方で、中道改革連合は議席を118減らす大惨敗で、中道結成を主導した旧立憲民主党の安住淳共同幹事長、党創設者の枝野幸男氏、小沢一郎氏、岡田克也氏など重鎮が落選しました。
自民党は小選挙区全289選挙区のうち249選挙区を制し、議席占有率は86.2%に達しました。旧民主党から政権を奪還した2012年衆院選で記録した79.0%を超え、1996年の小選挙区比例代表並立制導入以降最高を更新しました。自民党の小選挙区の得票率は49.2%。票差以上に議席差がつきやすい小選挙区制の特性が自民の議席占有率を押し上げたことがうかがえます。
その一方、中道改革連合の小選挙区の得票率は21.6%でしたが、獲得議席はわずか7議席で、議席占有率は2.4%にとどまりました。中道改革連合の候補者に投じられた票のうち、小選挙区の議席に結びつかなかった「死票」の比率は95.5%に達しました。この結果は、小選挙区制度という制度そのものに大きな欠陥があると言わざるを得ません。民意が反映される選挙制度のあり方も今後の議論が待たれるところです。
さて、自民党はその選挙公約で、『食料品を2年間に限り消費税対象としないことについて、「国民会議」で財源やスケジュールなど実現に向けた検討を加速する』としました。チームみらい以外の政党が、消費税について、減税や廃止を訴えました。そのことにより、物価高対策の争点は非常に不鮮明となりました。自民党の選挙戦略が的中しました。
3月8日、ニューヨーク原油先物市場で、テキサス産軽質油(WTI)の価格が一時1バレル(159㍑)=111ドル(1ドル158円として17,538円)台、1㍑当たり110円という高値に達しました。これは、2022年7月以来の約3年8か月ぶりの高値です。この価格上昇の背景には、中東での緊張が高まっている状況があり、イランの報復攻撃が中東全域に拡大していることが挙げられます。
トランプ米国大統領の国際法違反のイラン攻撃と長続きする円安で、物価はますます高騰することが懸念されます。消費税の減税は焦眉の急です。財源や実施時期などを議論する舞台となるのは、超党派でつくる「国民会議」に任せ、2月26日夕に初会合を開き、夏までに「中間取りまとめ」をする方針ということです。ただ、髙市政権は食料品に対する消費税減税に反対する一部野党(参政党や日本共産党)の参加を認めず、「国民会議」とは名ばかりだとの批判もあります。特に代替財源の確保策など山積する課題解決に向けた議論が深まっていません。国会で首相は野党から解決の具体策を問われても、早期実現への意欲を繰り返す一方で「(超党派の)社会保障国民会議で議論する」の一点張りです。
髙市首相は国民会議での議論に丸投げするのではなく、国民がわかるように国会の場で議論を尽くし、スピード感を持って法案を作成して、一刻でも早く食料品の減税を実施することを望みます。髙市首相、食料品の消費税減税の公約を守ってください。





